お肌のお手入れのためのクリームや乳液、シャンプーには、油と水を混ぜ合わせる成分が必要です。油と水は、本来混ざり合わないものですが、これを混ぜ合わせる成分が「界面活性剤」です。
以前は、混ぜ合わせる力が弱い界面活性剤を使って化粧品などが作られていました。
しかし、多くの水と油を混ぜ合わせる「合成界面活性剤」が誕生し、強い洗浄力と強い乳化力で洗剤や化粧品は大きく変わってきました。
食器洗剤や洗濯洗剤は、コンパクトで強力な洗浄力の商品が次々と開発されています。
化粧品も、「合成界面活性剤」によって、油や水を自由に混ぜ合わせることが可能になり、「ベトベトしない」「さっぱりとした」「つけ心地のいい」クリームや乳液が人気となりました。また、「合成界面活性剤」を使うことで化粧品の製造コストも大きくおさえることができるようになりました。
しかし、「合成界面活性剤」の強い乳化力によって、お肌の状況も変わりました。
「合成界面活性剤」は直接肌に影響します。強い乳化力により肌のバリアゾーンを破壊し、肌に大切な定住菌まで殺してしまいます。また破壊されたバリアゾーンは、無数の穴が開いている状態になっていますので、化粧品に含まれる異物や有害物、香料、色素がそこから肌に浸透します。これにより、肌を守ろうとメラニンが増え、シミができます。同時に皮膚の脂も水分も失われ、急速に乾燥肌になりシワの原因にもなります。また、脂分や水分を失った肌は、お肌の老化を早めます。今、肌トラブルの原因のひとつになっているのが、この「合成界面活性剤」です。
皮脂を補う乳液やクリームの乳化は必要です。
しかし、大量生産やコスト面から、合成界面活性剤を多く使う化粧品が一般的となり、肌にあう、あわないがあたりまえとなりました。特に女性、敏感肌の方にとっては、大きく深刻な問題です。
どんな、界面活性剤も量が多いことは、肌を痛めよくありません。
また、無添加化粧品だから大丈夫というわけでもありません。無添加化粧品と言っても「合成界面活性剤」を使っている化粧品も少なくありません。